1/ご存じですか糖尿病の知識
糖尿病とは,どんな病気
食物に含まれている糖質は体内でブドウ糖となり,血液中を巡ります。この血液中のブドウ糖は(血糖),全身に運ばれて細胞に取り込まれ、細胞が活動するためのエネルギーとなります。細胞が血糖を取り込むときに仲立ちするのが、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンです。
糖尿病はインスリンのでかたが不十分であったり,その働きが悪くなるために,ブドウ糖が利用されずに血液中に増え、尿中にも糖が排せいされていく病気です。体にエネルギーを補給しにくくなり,喉の渇き,多尿,体重減少、疲労感などの症状が起こります。また、高血糖状態で放置すれば、全身にさまざまな障害をもたらすのです。

糖尿病にかかりやすい人
糖尿病には、1.インスリン依存型と、 2.非依存型の二種類のタイプがあります。
1/は、インスリンを作る細胞がウイルスや免疫異常によって破壊されて発病します。子供に多い糖尿病ですが、日本では少なく、全糖尿病の5%以下です。
中年以後に多く発病する2/は遺伝的に糖尿病になりやすい体質に、過食、運動不足、肥満、ストレスなどの誘因が加わり、インスリンの働きが悪くなって発病すると考えられています。40歳過ぎの太った人、近い血縁に糖尿病患者がいる人は特に注意が必要です。日本人の糖尿病はほとんどが2のタイプです。そこで以後はこの「インスリン非依存型糖尿病」を対象に進めます。

全身に現れる合併症
網膜症、腎症,神経障害が「糖尿病の三大合併症」といわれています。高血糖状態が続くと血管内に不要物質がたまり,血管壁が硬く、もろくなります。毛細血管が集中する眼や腎臓は特にダメージを受けやすく、網膜症、腎症があらわれるのです。網膜症は失明に至ることもあり,腎症 は進行すれば、ついには人工透析が必要になることも。この血管障害は毛細血管を侵すだけでなく、脳卒中や心筋梗塞の原因となる動脈硬化も引き起こします。
神経障害は、両下肢神経痛や知覚諸害の他、自律神経に障害が出て、発汗異常、便秘、下痢などを訴えることもあります。また細菌にたいする体の抵抗力が低下し、各種の感染症にもかかりやすくなります。

40過ぎたら定期検査を
糖尿病は、進行してしまうと治療効果がなかなか上がりません。早期発見は,何より大切なことです。
一般に糖尿病では、初期には顕著な症状は現れません。多尿、のどの乾き、倦怠感、食欲異常といった糖尿病の症状が現れる段階では、すでに初期を過ぎていることがほとんどなのです。
だからこそ、定期的な糖尿病検診が不可欠といえます。特に40歳過ぎで太っている人、ほとんど運動をしない人、近い血縁者に糖尿病患者がいる人は年に1~2回の受診を心がけるようにして下さい。検査はまず検尿で糖が出ているかどうかを調べます。もし糖が検出されたら、精密検査で血糖値や血中インスリン量を調べ、糖尿病が原因かどうかをはっきりとさせます」。

*正常血糖値 空腹時血糖値<110 1時間後<160 2時間後<120

適正体重を
肥満は、糖尿病の最大誘因といわれます。食べ過ぎや肥満はインスリンを多く必要とするため、結果としてインスリンの作用不足を招きやすいのです。肥満度の判断には、BMCという体重指数が多く用いられます。
これは体重を身長の二乗で割って得る数字で、この指数が24以上だと太り気味、26.5以上は肥満と判定されます。
BMI方式では、体格指数が22のとき最も病気にかかりやすいと医学的統計にでていることから、身長の二乗掛ける22を標準体重としています。
BMIが同程度の肥満でも、体脂肪のたまる場所により,上半身(腹部)肥満と下半身肥満に分類されます。
「洋なし型」と呼ばれる下半身肥満は、健康上あまり問題はありません。一方「リンゴ型」と呼ばれる上半身肥満は、内蔵の周囲に脂肪がついていることが多く、糖尿病をはじめとする成人病の発病率が高いことが知られています。減量は、食生活の改善と適度な運動を組み合わせ、一ヶ月2~3kgを目安に減量します。