■地球温暖化
二酸化炭素−63.7%,メタン−19.2%,フロン-10.2,亜酸化チッソ5.7%,温暖化に寄与している比率です。これら温室効果ガスの大気中の温度が上がり地表面の温度が上がる現象をいいます。
特に問題化されているのは二酸化炭素で近年,排出量が急増してきているからです。二酸化炭素は石油、石炭など化石燃料の燃焼などにより排出され、日本は世界全体の5%を排出しています。排出源はさまざまですが,そのうち97年度は自動車による運輸部門が16%の伸びを示し,電気の消費が含まれる民生部門の排出量の伸びも90年度と比較し16%を占めています。
これらは車や家電製品など身の回りに溢れている便利で快適な日常生活から排出されているのです。
また,ゴミの埋め立てによって発生するメタンガスも温暖化の原因になっており,総排出量の約30%にあたる1千5百万トンのゴミを埋め立てていることになります。しかも、埋め立てたゴミからは7〜8年間はメタンガスが発生し続けるといわれいます。
影響
平均気温が2度上昇すると15センチ以上海面が上昇すると発表されています。海面の上昇以外に異常気象も引き起こします。地球の平均気温が高くなる事で海水の温度が上昇し,海水の温度も上昇,蒸発する水の量が増え,その結果雨や雪の量が増加します。それも局所的に降る集中豪雨や台風の発生が増大すると予想され,ここ数年でも世界中で甚大な自然災害が発生しています。また北大西洋地域では過去発生最多2倍のハリケーンに見舞われ,洪水や干ばつなども頻発しやすくなり,世界的な食料不足になる可能性もあるといわれています。
対応
自動車業界では直噴エンジン,バッテリー,ハイブリットなど二酸化炭素の排出が少ないエコカーの開発を強化しており,個人レベルでは諸外国のようにアイドリングは止めるようにしたいものです。
家庭からの二酸化炭素排出量を増やさない為には無駄な消費電力,例えばエアコンの温度設定を1度上げるだけで排出量は10%も削減できるといわれ,なるべく二酸化炭素排出量が少ないとされる(省エネ)家電製品を選ぶことも一つの方法で,炭素換算で10倍もの格差がある家電例もあります。
97年の京都会議や93年の気象変動枠組み条約での目標が達成されるかどうかが危ぶまれています。一方イギリスでは都市ゴミと産業廃棄物の90%が埋め立て処理され,そこから発生するメタンガスを燃料とした火力発電所の設置がなされ,1千2百キロワット,700世帯に供給されています。デンマークでも家畜の糞尿から発生したメタンガスを利用した発電設備があります。
■オゾン層破壊
オゾン層−地上10~50キロメートルの成層圏で、地球を包むように広がっている領域。オゾンそのものは人体にとっては有害な気体ですが太陽からの紫外線をほとんど吸収してくれる働きをもちます。
オゾン層の破壊の原因になっているのはフロンという物質で科学的に安定した気体であり、不燃性なので引火や爆発の危険性もなくしかも毒性がないので大量に使われていました。しかし,大気圏では非常に安定していますが,成層圏まで達して強い紫外線を浴びると分解され、塩素ガスを発生してオゾン分子を破壊します。
フロンにはこうしたマイナス面があることが74年に発表され,以来規制する動きが始まり,その後82年に日本の研究者により南極上空のオゾン層の減少が発見され,さらに85年にはイギリスの調査隊により南極上空のオゾンが84.9月より10月にかけて40%も減少しているのが明らかにされました。
日本も例外ではなく、札幌上空のオゾンは冬になると13%も破壊され,日本全体でも平均10%近くの減少がみられるといわれています。
フロンの影響で一番問題視されているのは,有害な紫外線が降り注ぐことによるダメージで皮膚ガンの増加が心配されています。
国連環境計画ではオゾンの10%減少が長い間続くと,皮膚ガンは26%増えると報告しています。
フロンの中でも特に問題視されているのは、クロロフルオカーボン(CFC)で冷蔵庫やエアコンの触媒,多孔質の樹脂をつくる際の発泡剤,電子機器の清浄剤,エアゾール噴射剤と多岐に渡り使用されてきました。
後にウイーン条約やモントリオール議定書が採択され95年にはCFCは全廃されました。しかし,今なお問題になっているのはフロンが成層圏に到達するまでに十数年かかるといわれており,これまでに放出されたフロンが今後,継続してオゾン層を破壊し続けるということになるからです。
現在は破壊作用が低い代替えフロンと呼ばれるものが使われ2020年までの生産が認められています。これとて破壊度はゼロではなく,CFC同様二酸化炭素の約1万倍もの温暖効果があるといわれています。
■酸性雨
酸性雨−PH5.6以下の強い酸性を示す雨。
PH−水素イオン濃度を示す指数。PH7が中性,7より数値が小さくなる程酸性度が高い。普通の雨はPH5.8,食酢がPH3,レモン汁はPH2。
主な原因は車の排ガスと石油や石炭などを燃やした時に発生する硫黄酸化物や窒素酸化物などの大気汚染物質で経済の発展につれ深刻な影響が現れ,最近では急激な工業化が進む発展途上国でも大きな被害がでてきています。
たとえば,発電設備を加速度的に増やした中国では石炭消費量が急増し,世界大3位のSOx排出国となり酸性雨による被害地域は国土面積の40%に及ぶといわれ,森林被害面積は120万ヘクタールに達しているといわれます。
酸性雨で土壌が酸性化→毒性のある金属が溶け出す→吸収した樹木が枯れる
酸性雨が葉にかかる→表面を傷つける→光合成を妨害→茶色に変色→成長を阻害する
被害は森林だけでなく,
湖沼の水質の酸性度が増すにつれ→プランクトンが死滅→エサにしている小魚が死に→大魚の死→生態系の崩れ→卵がふ化しなくなる→死の湖沼
北アメリカのある地域においては,湖沼のうちPH5以下のものが半分以上あり,そのうち90%でマスが死滅,カナダのオンタリオ州では2千以上の湖沼でマスやスズキの生息が難しくなっているといわれ,北欧でも同じ様な状態にみまわれています。 日本では過去の公害を体験しているため,工場などの酸性雨対策は世界でもトップクラスだといわれています。しかし、いまだに強い酸性雨が降り続け,それは中国大陸にある工場から排出される大気汚染物質を含んだ雨雲が日本列島に雨を降らせているからです。
これら酸性雨の被害は森や湖にとどまらず,有名な石像建築物や遺跡,銅像などが酸性雨により腐植し広範囲に多大な影響を及ぼしています。
工場などの排煙の他にも自動車の排ガスにもこの原因物質が含まれ,高い温度で燃焼する際,主に空気中の窒素が酸素と結びついてできる二酸化窒素といわれる窒素酸化物です。車の排ガスの場合は,ほとんどは一酸化窒素として排出され,大気中さらに酸化され二酸化炭素となります。
特にディーゼル車は排ガスのうち5~15%が二酸化窒素として排出され,その濃度を高める要因の一つです。
酸性雨による健康被害として懸念されているのはアルツハイマー痴呆症の要因になり得るとの推測もあります。それは,酸性化された土壌にはアルミニウムなどの有害な金属類が溶けだしており、それを吸収した農作物を食べることにより受ける影響を考えてのことです。さらに酸性雨に含まれる硝酸化イオンは体内で発ガン性物質に変化することも知られています。。
参考著書/化学物質から身を守る(三好基晴 著),危ない化学物質(吉岡安之 著),ダイオキシンの正体と危ない話(脇本忠明 著),地球がなくなる100の理由(餌取章男 著)
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